Cielo Estrellado's Reports
JR新興線 Part2
彼はまもなく、生まれ変わる。
2008年9月20日 調査
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まえがき
前回の調査から1年半。私はある新情報を手にしていた。
そう、旧・新興駅跡地が緑地になった、というのである。
とあるブログに書いてあった情報だが、なかなか検索をかけてみてもヒットしない。
まさかガセネタではないだろうが、自分の目で見たかったこともあり、何より未調査区間があるこの新興線を再び訪れることにしたのだった。
実は既にこの時点でメモリースティックに限界が来ていた。 というわけでイントロダクションに相応しい写真がない。ご勘弁願いたい。 京急旧1000形 1348編成:京急本線 生麦駅にて
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お世辞にもいい空気とはいえない工業地帯を歩いていくと、やがて見覚えのある通りに出た。神奈川県道6号、通称「鶴見産業道路」である。 道をしばらく行くと、見覚えのある光景が見えてきた。「新興駅」交差点である。 情報どおり、旧・新興駅跡地は、前回調査したときにあった駐車場の面影を完全になくし、緑地に変貌していた。 なお、以降赤枠で囲まれている画像は、マウスを乗せることで、1回目の調査のときの同じ場所の画像を表示することができる。 旧・新興駅跡地:横浜市鶴見区 大黒町4にて
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苗木は既に膝より下くらいの丈まで育っていた。 旧・新興駅跡地:横浜市鶴見区 大黒町4にて
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緑地はまだ未完成で、かつての旧・新興駅の側線も近いうちに緑地にすることが予定されている。 旧・新興駅跡地:横浜市鶴見区 大黒町4にて
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とはいえ、緑地の準備がしてある場所以外はまだまだ手が入っていなかった。 旧・新興駅跡地:横浜市鶴見区 大黒町4にて
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手が入っていないのかと思いきや、綺麗に整地されている上にヒマワリが植えられている。 比較写真を見てもらえると分かるが、第一回目の調査の際には、この「高島屋」の倉庫の辺りに勾配標が残っていたが、今回その面影は見つからなかった。 旧・新興駅跡地:横浜市鶴見区 大黒町4にて
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旧・新興駅跡を後に(シャレではない^^;)する。 鉄橋跡を撮っていると、工事関係者の女性が私たちに「大黒橋」について教えてくれた。 写真は大黒橋の神奈川区側、つまり「寿老橋」の銘板である。 なお、この写真は調査に同行した「マンジャロ2号」氏が提供してくださった。この場所にてお礼を申し上げたいと思う。 横浜市神奈川区 宝町にて |
大黒橋・寿老橋の隣には、新興線の橋「新興第3号橋りょう」もある。 新興第3号橋りょう:横浜市鶴見区 大黒町4にて
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今度は順光の神奈川区側から。 横浜市神奈川区 宝町にて
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宝町に入って最初の踏切はここにあった。 横浜市神奈川区 宝町にて
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上の写真の踏み切りの次は、日産第一踏切、日産第二踏切と続いていたはずだが、どちらもレールすら撤去されて完全に面影を残していなかった。 かつて「日産正門前踏切」があった地点もレールが撤去され、コンクリートで新たに埋め戻されていた。日産の守衛がいらっしゃったので、誤解を招かぬよう許可を取って撮影した。 日産正門前踏切跡:横浜市神奈川区 宝町にて
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前回は踏切は残っていたし、恐らくずっと残されているだろうと思っていただけに、今回の踏切一斉消失には驚いた。 線路跡地のレール・踏切の撤去を行っていたのだった。 横浜市神奈川区 宝町にて
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幸いにも新興第2号橋りょうは現存していた。だが、橋たちもいずれは撤去される運命にあるのかもしれない。 新興第2号橋りょう:横浜市神奈川区 宝町にて
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新興第2号橋りょうを過ぎると、線路は北西に向けてカーブを描く。ここも既にショベルカーによる整備が行われていた。 横浜市神奈川区 恵比須町にて
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ゆるやかなカーブの先には、新興線と産業道路の交点の踏切がある。名前は「扶桑踏切」(ふそうふみきり)を名乗っている。 扶桑踏切:横浜市神奈川区 恵比須町にて
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扶桑踏切に近寄ってみる。 扶桑踏切:横浜市神奈川区 恵比須町にて
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まずまずの保存状態の扶桑踏切だが、そんな扶桑踏切にも「撤去」の二文字が忍び寄っていた。 扶桑踏切:横浜市神奈川区 恵比須町にて
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踏切の現・新興駅寄りは、フェンスによって封鎖されていた。写真はフェンスの網目からコンデジのファインダーを入れて撮影。 扶桑踏切:横浜市神奈川区 恵比須町にて
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今まで新興線に寄り添うように歩いてきたが、扶桑踏切からは新興線は私有地に入ってしまうので、一旦ここで別の道を行く。 恵比須町を西に向かうと、ヤードから分岐し工場へといたる専用線と出会った。 横浜市神奈川区 恵比須町にてにて
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上の写真の地点を数十メートル進み、振り返る。 横浜市神奈川区 恵比須町にて
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更に付近には意味もなく車止めが残っていた。 ―隠れた新興線名物だ。 横浜市神奈川区 恵比須町にて
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専用線はここで終わりなので、扶桑踏切まで引き返す。 途中恵比寿橋を渡っている途中、やはり前回と同じように西に橋りょうが見えた。「新興第1号橋りょう」である。 新興第1号橋りょう:横浜市神奈川区 恵比寿橋より
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さらに北上すると高架橋にたどり着き、その眼下に現・新興駅が見えてきた。 写真右の複線が、現役の貨物線(高島線)で、赤線(画像にマウスを乗せると表示)で示した線路が新興線である。 現・新興駅:横浜市神奈川区 守屋町3丁目にて
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高架橋を降りて、新興線に接近する。ここから先は、前回の未調査区間だ。 日本ビクターの工場付近・新興駅舎の隣で新興線に接近することができた。 写真は旧・新興駅方向を向いている。 横浜市神奈川区 守屋町3丁目にて
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安田第1踏切からさらに進むと、線路は安田運輸の入り口で再びアスファルトから姿を現した。 横浜市神奈川区 守屋町3丁目にて
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そして、「新興第1号橋りょう」に向けて大きなカーブを描きつつ、新興線は私有地に入りその影を追うことはできなくなった。 横浜市神奈川区 守屋町3丁目にて
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おまけ。
先ほど「日本ビクターの工場付近」と紹介したが、実はこの守屋町に日本ビクターの本社があった(私も帰宅後にそれを知った)。 写真は日本ビクターの工場内にあった、社のトレードマークのようなもの。よく見ると、おなじみの「蓄音機と犬」、そして「His Master's Voice」の文字があった。 日本ビクターのトレードマーク?:横浜市神奈川区 守屋町3丁目にて
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現・新興駅舎の入り口。 現・新興駅:横浜市神奈川区 守屋町3丁目にて
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信号機が、なぜか線路のほうではなく、線路に対して真横を向いている。 この信号機は、先ほどの現・新興駅の上空写真から、新興線か新興駅のかつてのヤードの信号機と思われる。 現・新興駅の廃止された信号機:神奈川区守屋町3丁目にて
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あとがき
新規に利用した総画像が、おまけと拡大画像を含めなんと33枚という超大作。
恐らく、「Cielo Estrellado」の廃線レポート史上では一、二を争って充実したレポートになったのではないだろうか。
残念ながら、このときは泣く泣く削除した画像が何枚かあった。
もちろん新興線のレポート作成のために、よりレポートに必要な画像を優先したため、新興線の写真も何枚か犠牲にした。
まあ、そのうちまた行くだろうから、その時に改めて撮りなおすか。だってこの街気に入ったんだもん(笑
ただ、現存していない部分が多く出てくるだろうな…
さて、レポート書きのぼやきはこのくらいとして、お楽しみ頂けたでしょうか。
前回のレポートは、写真の量も少なくアングルも悪かったと思います。
だからこそ、今回のレポートはもっと紹介ができるようにと思い、沢山の写真をできるだけ良好なアングルから(逆光は勘弁してください><)撮影してみました。
新興線の大黒町・宝町・恵比寿町の東側は、2008年10月31日までの工事で橋りょうを除いた痕跡を全て無くすと思われます。調査はお早めに。
最後になりましたが、廃線跡として残っているのも嬉しいですが、緑地公園に整備されることは、鉄っちゃんだけでなく多くの人にも嬉しいことでしょうね。
廃止された鉄道も、有効活用されればきっと喜ぶと思います♪
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