Cielo Estrellado's Reports
神奈川臨海鉄道千鳥線 Part3
疾走する蒼の影は、臨海の海風を引き連れて―
2008年3月28日 調査
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まえがき
ダイヤ改正が行われた2008年3月15日、私は初めて「貨物時刻表」を手にした。
そこで私は、「臨海鉄道」のダイヤのページを発見した。臨海鉄道好きな私は、興味本位でそこを開いた。
神奈川臨海鉄道のダイヤもあり、浮島線、本牧線のダイヤがあった。そして、千鳥線の場所も。
そこには―
「運行、設定されてませんか!?」
無くなったはずの定期輸送が、1日2往復というダイヤになって復活している!!
私はそのダイヤだけを信じ、3度目の正直とならんことを願って、またまた千鳥町を訪れたのであった。
この日は、千鳥線への移動までの間は、京急川崎で、ラッピング車両などの京急電車を撮影。 その後、京急大師線に揺られ、一路小島新田駅を目指す。地下化がほぼ決定している大師線、今の沿線風景を見られるのもあとわずかかもしれないというセンチメンタルな思いに浸りつつ移動。 小島新田からは、駅前の高架橋で川崎貨物駅を横切り、徒歩で千鳥町を目指す。 京急旧1000形:京急大師線 小島新田駅にて
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高架橋を降り少し歩くと、「塩浜機関区」が見えてくる。どうやら神奈川臨海鉄道の機関区のようで、そこでは神奈川臨海鉄道のDD55-14が出迎えてくれた。 塩浜機関区にて
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DD55-14の向こうには、少し小柄なDD60-2が車庫で休んでいた。 塩浜機関区にて |
今まで訪れたことは無かったが、この写真の手前辺りが千鳥線の起点である。 塩浜機関区(千鳥線起点付近)にて
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上の写真の千鳥線伝いに終点方向へと南下し、夜光という地区にやってきた。 川崎市川崎区 夜光にて
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上の写真の踏切から南の終点方向を臨む。 川崎市川崎区 夜光にて
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記憶では、当時はコンクリートで作っただけの瑣末な壁だった記憶があるが、 川崎市川崎区 夜光にて
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夜光地区から更に南下し、千鳥橋を渡って千鳥町に入る。 東船溜踏切:川崎市川崎区 千鳥町にて |
千鳥東線の終点方向を臨む。 追記@2008/3/8 ゆきふりほしみは、次回の千鳥町探訪で東線を再調査する予定です。 東船溜踏切:川崎市川崎区 千鳥町にて
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終点に向かう、いわば本線的な線路は、踏切で国道を横切り、いかにも工業地帯のかおりが漂う場所を、こまごまと縫うように進んでいく。 千鳥橋踏切:川崎市川崎区 千鳥町にて
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上の写真の線路は、西にカーブを描いて、この写真の奥手に繋がる。つまりこの写真は起点方向を向いている。これが、千鳥線最大のヤード、通称「西側群線」だ。 なお、右の車庫にはスイッチャー1両は入れそうな空間があるが、使用されていない模様。 西側群線:川崎市川崎区 千鳥町にて
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さて、ここで読者の皆さんにクイズを出したいと思う。
この千鳥線では多くのタンク搭載コンテナ車が扱われているが、その運行には「あるもの」の存在が欠かせない。
その存在とは、なんだろうか?
ヤードについたときには、既に貨車があった。 正解は… 西側群線:川崎市川崎区 千鳥町にて
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そう、「彼」。小さな入れ替え機(ただし、スイッチャーというほどの大きさは無い)だ。 写真は入れ替え終了後の入れ替え機。 とりあえず、お疲れ様でした。 西側群線:川崎市川崎区 千鳥町にて - 入れ替え風景
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が、実はこれで終わりではなーいっ!! Youtubeに投稿しておいたこの動画、 ―え、やっぱりこれだけじゃつまらない?(苦笑) 西側群線:川崎市川崎区 千鳥町にて
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3つ上の写真の右側にあったコキは、上のムービーの通りに入れ替え機によってここまで運ばれた後、左側にいる職員の方によってポイントを切り替えし、もう1両のコキと連結した。 西側群線:川崎市川崎区 千鳥町にて
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この辺りでもうひとつ入れ替えの動画をご紹介。 西側群線:川崎市川崎区 千鳥町にて
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そして、いよいよ機関車が千鳥町駅に到着する時刻が近づいてきた。私は、以前から「このアングルで撮ってやる!」と願っていた、国道を横切る踏切へと移動した。 参考に、この写真が「国道を横切る踏切」。 この写真の奥にある踏切の反対側へと移動し、この写真を撮った場所を撮影できるようにした。 千鳥橋踏切:川崎市川崎区 千鳥町にて
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15:21の終わりごろ そして… 千鳥橋踏切:川崎市川崎区 千鳥町にて
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このアングルで会い見えることを何度願ったことか! 本当はもう少し下がって側面から撮りたかったのですが、写真右のほうで車が出すぎていて被ったため、やむなく断念しました。 写真は千鳥町駅行きの203レ。 千鳥橋踏切:川崎市川崎区 千鳥町にて
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後撃ち。単機のDD55-18は、工場間をこまごまと縫う線路へと進入し、ヤードを目指す。 私は全速力で千鳥橋踏切から一気に走り、機関車が到達する前にヤードにたどり着くべく、海風を引き裂くように疾走した。 川崎市川崎区 千鳥町にて
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15:23の終わりごろ 撮影者移動(千鳥町踏切 -> 西側群線) 道のりにして300〜400mくらいはあっただろうが、正直この距離は全力で走ったことが無かった。 機関車が到達する前にヤードにぎりぎり到達できた。私はカメラを構え、ヤードに入ってくるカマを迎撃した。 西側群線:川崎市川崎区 千鳥町にて
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15:24 カマはそのままコキが待ち受ける線路に入る。 横浜市神奈川区 恵比須町にて
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カマは先ほどの入れ替えで1編成となったコキを連結した。 背景の工場(日本触媒)のパイプが、コンビナートらしい雰囲気をかもし出している。 西側群線:川崎市川崎区 千鳥町にて
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15:26 204レ発車(西側群線 -> 川崎貨物ターミナル駅) 列車は204レとして発車した。 どうやら千鳥線には、早着しても運転停車をするようなことは無いようだ(単線で本数が少ないため必要が無いのだろう)。 いずれにしろ、このダイヤを全て鵜呑みにしてはいけないようだ。信じていいのは、川崎貨物駅から発車する203レの発車時刻くらいだろう。 西側群線:川崎市川崎区 千鳥町にて
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204レは千鳥町駅を後にした。 よくよく考えれば、さっきのは機関車より速く走ったことになるよなあ…? 西側群線:川崎市川崎区 千鳥町にて
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15:29 撮影者移動(西側群線 -> 千鳥橋踏切) そして、先ほど後撃ちをした地点から撮影。 川崎市川崎区 千鳥町にて
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そして、204レは千鳥町踏切を渡っていった。 この後は体に鞭をうち、2キロ近い距離を歩いて小島新田駅へと戻った。 千鳥橋踏切:川崎市川崎区 千鳥町にて
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14:37 (往路にて) 千鳥橋北端の全貌。 千鳥橋:川崎市川崎区 夜光にて
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15:38 (復路にて) 以前撮影した「千鳥のオブジェ」を別アングルから撮影。 千鳥橋:川崎市川崎区 夜光にて
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16:06 (復路にて) 帰途にて、先ほど千鳥線の203レ・204レの運用に就いていて目撃したばかりのDD55-18に遭遇。 川崎貨物ターミナル駅:川崎市川崎区塩浜にて
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撮影時刻不明(16:08〜16:14) (復路にて) デジタルズームで高架橋から撮影! さて、あなたはこの劣悪な画像の中から、時計を見つけられるだろうか? 川崎貨物ターミナル駅:川崎市川崎区塩浜にて
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14:11 (往路にて) 大師線の地下化を告知する掲示板。 なお、地下化が実施された場合、「宮前駅」(仮称)という駅が設置されることが予定されている。 川崎市川崎区田町2丁目 小島新田駅前にて
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あとがき
「千鳥線レポート史上、最も内容が濃いであろう」と豪語しただけの内容だったでしょうか?
私としては、今まで線路と設備だけだった千鳥線のレポートに、「運行状況」というデータを載せることができ大変嬉しいです。
それにしても、千鳥線に列車が走ったのを生で見たときのあの感動、胸に残りました!
皆さんにこの感動が伝わるかは分かりませんが、お楽しみいただければそれでよしです!
次回の千鳥線レポートはあるのかなあ…
取り敢えず、またいつか訪れるつもりです。千鳥線甲種も狙いたいなあ。
追記@2008/3/8 次回の千鳥町探訪は、
@千鳥線運行状況を撮影
A可能な範囲で埠頭に接近
B千鳥東線の探訪
C千鳥町を更に南下し、海底トンネルを通って東扇島地区へ……!?
の4点の予定です(Cは厳しいかも^^;)
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